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要素を分解してYAMLで整理!画像生成で押さえるべき5つの要素

プロンプトテクニック

今回は画像生成において、画像を構成する要素を5つに分解し、YAMLで整理する方法を解説します。

「ImageFXを始めたけど、プロンプトに一体何を書けばいいんだろう…」
「頭の中にはイメージがあるのに、なかなか思い通りの画像が出てこない…」
「プロンプトって、ただキーワードを並べるだけじゃダメなのかな?」

前回の記事で、プロンプトを整理するのに便利な「YAML」というメモ術の基本をご紹介しました。
「じゃあ、具体的にどんな内容をYAMLで整理すればいいの?」と疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、そんなImageFX初心者さんのために、魅力的な画像を生成するためにプロンプトで意識すべき「5つの必須要素」を徹底解説します!

それぞれの要素を具体的にどう記述し、それをYAMLでどのように整理すれば良いのか。実践的な例を交えながらご紹介しますので、もうプロンプト作成で迷うことはありません。

この記事を読めば、あなたのImageFXでの画像生成が、もっと楽しく、もっと自由になるはずです。

なぜプロンプトの「要素」を意識することが大切なの?

要素

ImageFXで画像を生成する際、ただ思いつくままに単語を羅列するだけでは、AIがあなたの意図を正確に汲み取れず、期待とは異なる画像が出力されてしまうことがよくあります。

しかし、プロンプトをいくつかの「要素」に分解して意識することで、この問題は大きく改善されます。では、なぜ要素を意識することがそれほど大切なのでしょうか。

  • 指示が明確になる
    AIに対して、何を、どこに、どんな風に描いてほしいのかを具体的に伝えられるため、よりイメージに近い画像を生成しやすくなります。
  • 再現性が高まる
    どの要素が画像のどの部分に影響したのかを後から分析しやすくなるため、「あの時作ったような画像をもう一度作りたい」といった場合に、同じような結果を得やすくなるのです。
  • 修正のしやすさ
    「背景だけ変えたい」「キャラクターの表情を変えたい」といった細かな調整も、要素ごとにプロンプトが整理されていれば、該当箇所をすぐに見つけて修正できます。

これは、前回の記事でご紹介したYAMLでの整理術と組み合わせることで、さらに効果を発揮します。まるで料理で最高の味を目指すように、プロンプトも各要素を吟味し、組み合わせることで、より質の高い画像を効率的に生み出すことができるのです。

【最重要】ImageFXプロンプト作成で押さえるべき「5つの必須要素」とYAML記述例

要素

それでは、いよいよImageFXで魅力的な画像を生成するために、特に重要となる「5つの必須要素」について詳しく見ていきましょう。ここでは、それぞれの要素がどのような役割を持つのか、具体的なプロンプト例と、それをYAMLで記述する場合の例を交えながら、一つひとつ丁寧に解説していきます。これらの要素を意識するだけで、あなたのプロンプトの質は格段に向上するはずです。

被写体 (Subject) – 何を描くか?

まず最も基本となるのが「被写体」、つまり画像の中で中心となる対象物です。これが明確でなければ、AIは何を描けば良いのか判断できません。人物、動物、乗り物、建物、架空のキャラクターなど、あなたが最も注目してほしいものを具体的に指定しましょう。

例えば、単に「猫」とするよりも、「日向で丸くなって眠る三毛猫」のように、状態や種類まで詳しく記述する方が、AIはより鮮明なイメージを掴みやすくなります。

具体的なプロンプト例としては、「満面の笑みを浮かべる若い女性」「未来的なデザインの赤いスポーツカー」「威風堂々とした翼を持つドラゴンの親子」などが考えられます。

これをYAMLで記述すると、以下のようになります。

被写体:
  種類: 若い女性
  表情: 満面の笑み



被写体:
種類: スポーツカー
色: 赤
デザイン: 未来的


被写体:
種類: ドラゴン
特徴:
- 威風堂々
- 翼を持つ
構成: 親子

このように、被写体の種類だけでなく、その特徴や状態も細かく指定することで、AIはあなたのイメージをより正確に捉えてくれますよ!

背景・場所 (Background/Location) – どこにいるか、何があるか?

次に重要なのが「背景・場所」です。被写体がどのような環境に存在しているのかを指定することで、画像の雰囲気や物語性が大きく変わってきます。

例えば、「カフェにいる女性」というプロンプトでも、「賑やかなパリのテラスカフェ」なのか、「静かで落ち着いた雰囲気の隠れ家カフェ」なのかによって、生成される画像の印象は全く異なります。

屋内か屋外か、具体的な地名、あるいは「神秘的な森の中」「サイバーパンクな未来都市のスラム街」といった架空の場所でも構いません。プロンプト例としては、「夕日に染まる美しいビーチ」「本棚に囲まれた古い書斎」「星空が広がる宇宙空間」などが挙げられます。

YAMLで記述する場合は、このように表現できます。

場所: 美しいビーチ
時間帯: 夕暮れ
場所: 古い書斎
特徴: 本棚に囲まれている
場所: 宇宙空間
背景: 星空が広がっている

背景や場所を具体的に設定することで、被写体がより生き生きと描写され、画像全体に深みが増します。

スタイル・画風 (Style/Art Style) – どんなタッチで描くか?

「スタイル・画風」は、画像の全体的な見た目や芸術的な表現方法を指定する要素です。これを変えるだけで、同じ被写体や場所でも全く異なる印象の画像を生成できます。

例えば、「猫」という被写体でも、「写真のようにリアルなスタイル」で描くのか、「日本のアニメ風のスタイル」で描くのか、「水彩画のような淡いタッチのスタイル」で描くのかによって、その魅力は大きく変わります。

他にも、油絵風、ピクセルアート、スケッチ風、特定の有名画家の名前を挙げて「ゴッホ風」など、様々な指定が可能です。具体的なプロンプト例としては、「デジタルペインティング」「ファンタジーアート」などがあります。

YAMLで記述すると、このようになります。

スタイル: デジタルペインティング
画風: ファンタジーアート

自分の好みや、表現したいテーマに合わせて様々なスタイルを試してみることで、画像生成の楽しさがさらに広がるでしょう。

構図・アングル (Composition/Angle) – どんな視点、配置で描くか?

「構図・アングル」は、被写体を画面内のどこに配置し、どの角度から見るかを指定する要素です。これが変わると、画像の迫力や伝わるメッセージ性が大きく変化します。

例えば、人物を描く場合でも、「顔のアップ(クローズアップ)」なのか、「全身が映るショット」なのか、「被写体を見下ろすような俯瞰(ふかん)のアングル」なのか、「下から見上げるようなローアングル」なのかで、見る人に与える印象は全く異なります。

「被写体を画面の右端に配置する」「背景を広く見せるために広角レンズで撮影したような構図」といった指定も有効です。プロンプト例としては、「被写体の正面からのショット」「ドラマチックなローアングル」「シンメトリーな構図」などが考えられます。

YAMLでの記述例は以下の通りです。

構図: 正面からのショット
アングル: ドラマチックなローアングル
構図: 正面からのショット

効果的な構図やアングルを選ぶことで、ありふれた被写体も、より魅力的で印象深い作品へと昇華させることができます。

色調・雰囲気・光 (Color/Mood/Lighting) – どんな色味、ムード、光線か?

最後の必須要素は「色調・雰囲気・光」です。これは、画像全体の色使いや、見る人に与えたい感情的な印象(ムード)、そして光の当たり方や種類を指定するものです。

例えば、「暖色系の温かい色調」なのか、「寒色系のクールな色調」なのか、「モノクロでシックな雰囲気」なのかで、画像の印象は大きく左右されます。

また、「明るくハッピーな雰囲気」「ミステリアスで幻想的な雰囲気」「ノスタルジックなセピア調」といったムードの指定や、「朝日が差し込む柔らかい光」「夜景のネオンサインの光」「被写体の背後から照らす逆光」といった光の表現も重要です。プロンプト例としては、「パステルカラーで統一された優しい雰囲気」「映画のようなドラマチックなライティング」「霧がかかった幻想的な朝の光」などが挙げられます。

YAMLではこのように記述できます。

色調: パステルカラー
雰囲気: 優しい
ライティング: 映画のようなドラマチックな照明
光: 霧がかかった幻想的な朝の光

これらの要素を巧みに組み合わせることで、単なる記録としての画像ではなく、感情に訴えかけるような芸術的な作品を生み出すことが可能になります。

【実践編】5つの要素を組み合わせてプロンプトを作ってみよう!(YAML記述例付き)

要素

さて、ここまでImageFXプロンプト作成における5つの必須要素を学んできました。次は、これらの要素を実際に組み合わせて、具体的なプロンプトを作成し、それをYAMLで記述する練習をしてみましょう。ここでは、「未来都市のカフェで読書する猫型ロボット」という少しユニークなテーマで実践してみます。

まず、テーマに対して5つの要素をそれぞれ具体的に書き出してみます。

  • 被写体: 猫型ロボット、少し古風なデザイン、銀色のボディ、青く光る目、静かに本を読んでいる
  • 場所: 未来都市の高層ビルにあるカフェの窓際、外には空飛ぶ車やネオンサインが見える
  • スタイル: 少しレトロフューチャーなアニメ風イラスト
  • 構図: 猫型ロボットの横顔を中心に、窓の外の未来都市の風景も見えるように少し引いたアングル
  • 色調・雰囲気・光: カフェ店内は落ち着いた暖色系の照明、窓の外は夜景で青や紫のネオンが輝く、少し哀愁漂う雰囲気

次に、これらの要素を組み合わせて、自然な文章のプロンプトを作成します。

未来都市の高層ビルにあるカフェの窓際で、静かに本を読む、少し古風なデザインの銀色の猫型ロボット。青く光る目が印象的。外には空飛ぶ車やネオンサインが見える。少しレトロフューチャーなアニメ風イラストのスタイルで、猫型ロボットの横顔を中心に、窓の外の未来都市の風景も見えるように少し引いたアングル。カフェ店内は落ち着いた暖色系の照明で、窓の外は夜景で青や紫のネオンが輝き、少し哀愁漂う雰囲気。

そして、このプロンプトをYAML形式で整理して記述します。

テーマ: 未来都市のカフェで読書する猫型ロボット
被写体:
種類: 猫型ロボット
デザイン: 少し古風
ボディカラー: 銀色
目の色: 青く光る
行動: 静かに本を読んでいる
場所:
施設: 未来都市の高層ビルにあるカフェ
位置: 窓際
窓外の風景:
- 空飛ぶ車
- ネオンサイン
スタイル: 少しレトロフューチャーなアニメ風イラスト
構図:
メイン: 猫型ロボットの横顔
アングル: 少し引いたアングル(窓外の風景も見えるように)
色調_雰囲気_光:
店内照明: 落ち着いた暖色系
窓外: 夜景(青や紫のネオンが輝く)
全体の雰囲気: 少し哀愁漂う

このようにYAMLで記述することで、各要素が明確になり、後から「ロボットの色を変えたい」「時間帯を昼にしたい」といった調整が非常に容易になりますね。

もっと表現豊かに!プロンプトに追加したい「おまけの要素」

要素

これまでご紹介した5つの必須要素に加えて、プロンプトにさらにいくつかの「おまけの要素」を付け加えることで、より細かく、より個性的な画像を生成することが可能になります。

ここでは、特に効果的なものをいくつかピックアップしてご紹介しましょう。ただし、これらの要素は強力な反面、使いすぎるとAIが混乱したり、特定のスタイルに偏りすぎたりすることもあるため、バランスを考えながら試してみるのがポイントです。

除外したいもの (Negative Prompts)

まず、「除外したいもの」、いわゆるネガティブプロンプトです。これは、「こういう要素は画像に含めてほしくない」という指示をAIに与えるものです。

例えば、生成される画像の品質が低い場合に low qualityblurry(ぼやけた)といった単語を入れたり、意図しない物体が描画されるのを防ぐために具体的なオブジェクト名を指定したりします。また、キャラクター生成時などに「余分な手足(extra limbs)」や「崩れた顔(deformed face)」といったネガティブプロンプトはよく使われます。

YAMLで記述する場合、以下のようにまとめることができます。

プロンプト設定:
指示内容: # ここに通常のプロンプト要素を記述
被写体: 美しい女性
スタイル: 写実的
除外要素: # ネガティブプロンプト
- 低品質
- 不鮮明
- アニメ調
- 簡単な背景

このように、描いてほしい内容と描いてほしくない内容を分けて管理すると、より意図した画像に近づけやすくなります。

特定のアーティスト風 (Inspired by Artist)

次に、「特定のアーティスト風」という要素です。これは、著名な画家やイラストレーター、写真家などの名前をプロンプトに含めることで、そのアーティストの作風やタッチを模倣した画像を生成しやすくするテクニックです。

「ゴッホ風の星月夜」「宮崎駿監督作品のようなノスタルジックな風景」「アンセル・アダムスのようなモノクロ風景写真」といった具合です。これにより、手軽に特定の芸術的スタイルを取り入れることができますが、著作権には十分配慮し、あくまで個人の楽しみの範囲で利用するようにしましょう

YAMLでの記述例としては、スタイルの項目に含める形が良いでしょう。

スタイル:
画風: 油絵
アーティスト風: "Vincent Van Gogh"
# ゴッホ風
スタイル:
画風: アニメーション
参照アーティスト: "Hayao Miyazaki"
# 宮崎駿風

具体的なアーティスト名を入れることで、AIは膨大な学習データの中からその特徴を抽出しようと試みます。

具体的なアーティスト名を入れることで、AIは膨大な学習データの中からその特徴を抽出しようと試みます。

カメラの種類やレンズ (Camera/Lens)

より写真に近いリアルな表現や、特定の視覚効果を狙いたい場合には、「カメラの種類やレンズ」を指定するのも有効です。

例えば、「デジタル一眼レフ(DSLR)で撮影したような高画質な画像」「望遠レンズ(telephoto lens)で背景をぼかしたポートレート」「魚眼レンズ(fisheye lens)で撮影したような歪んだ面白い構図」「マクロ撮影(macro shot)で被写体の細部を強調した写真」など、具体的なカメラ機材や撮影技法を指定することで、生成される画像の質感が大きく変わります。

YAMLでは、構図やスタイルの詳細として記述できます。

構図:
アングル: クローズアップ
使用カメラ: DSLR
使用レンズ: 85mm f1.4 # ポートレートレンズの例
スタイル:
表現: 写真のようにリアル
撮影技法: ボケ効果 (Bokeh)

これらの指定は、特にフォトリアリスティックな画像を追求する際に役立ちます。

時代設定や文化 (Era/Culture)

最後に、「時代設定や文化」という要素です。これを指定することで、画像の雰囲気をガラッと変えることができます。

「1920年代のアールデコ様式のパーティー風景」「サイバーパンクな未来都市の日常」「江戸時代の日本の市場の賑わい」「古代エジプトの壁画風のイラスト」など、特定の時代背景や文化様式をプロンプトに加えることで、その時代特有の服装、建築物、色彩感覚などが画像に反映されやすくなります。

これにより、単なる風景や人物画も、より物語性豊かで深みのある作品へと変化させることが可能です。

YAMLでは、場所や雰囲気の補足情報として記述すると良いでしょう。

場所: パリの街角
時代設定: 1920年代
文化様式: アールデコ
雰囲気: 華やかでレトロ
テーマ: 未来の東京
文化: サイバーパンク
特徴: ネオンが多い、雨が降っている

時代や文化を意識することで、画像に独特の世界観を与えることができます。

まとめ:5つの要素を意識して、ImageFXプロンプト作成の達人を目指そう!

今回は、ImageFXで思い通りの画像を生成するために押さえておきたい「5つの必須要素」と、さらに表現を豊かにする「おまけの要素」、そしてそれらをYAMLで記述する具体的な方法について解説しました。

  • 「被写体」「背景・場所」「スタイル・画風」「構図・アングル」「色調・雰囲気・光」
  • 「除外したいもの」「特定のアーティスト風」といったおまけの要素

これらの知識を武器に、まずはあなたが頭の中に描いている理想の画像を、今日学んだ5つの要素に分解してみてください。そして、それをYAML形式で整理し、実際にImageFXで試してみることから始めましょう。最初は難しく感じるかもしれませんが、試行錯誤を繰り返すうちに、きっとあなただけの最高のプロンプト作成術が見つかるはずです。

そして、プロンプトの基本要素とYAMLでの整理に慣れてきたら、次は「YAML形式を使ったプロンプト作成・管理の完全ガイド」を読んで、さらに高度なプロンプト管理術を学び、ImageFXを自由自在に使いこなす達人を目指しましょう!

この記事が、あなたのImageFXライフをより豊かでクリエイティブなものにするための一助となれば幸いです。

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